ポルシェ 987 ボクスター ティプトロ変速不良
ポルシェ 987 ボクスター
・ティプトロニックの変速不良
・チェックランプ点灯
にて入庫しました。
不調の症状として
・変速ショック
・4速までしか変速しない(トップギアに入らない)
などが出ています。
まずは診断!
サービスマニュアルにこれ載ってませんけど..
って結構よくある表示エラーなので、トラブルコード''0706"を
海外のFORUMで探してみます。すると即、事例がヒット!
’’シフトポジション位置検知エラー’’のようです。
なるほどなるほど。
そうと解ればMAXISYSのステイタス機能を使用して
ECUのシフトポジション検知をモニターしてみます。
・シフトレバーがパーキング時
セレクターレバーポジション = 8
選択されたギア = 4
となっています。
これをDレンジに動かすと
セレクターレバーポジション = 11
選択されたギア = 4
セレクターレバー側とトランスミッション側に
それぞれ位置検知用のセンサーが取り付けられています。
セレクターレバーの位置の変化は認識できているけど
実際にミッション側で選択されたギア位置が認識できてないという事です。
車両のECU間では通信システムで膨大な伝言ゲームが行われているので
この矛盾を車両が不調やエラーとして吐いているワケです。
シフトポジションスイッチの故障と判断し交換します。
取付位置はこのブラケットの内側です。
やや狭いですがずらしながら作業していきます。
新旧
サクッと交換したらエラーを消去してもう一度ステイタスを診てみます。
・パーキング時
セレクターレバーポジション = 8
選択されたギア = 1
・Dレンジ時
セレクターレバーポジション = 5
選択されたギア = 2
選択されたギアの変化がしっかりモニターできます。
ロードテストで5速にもちゃんと入ることを確認して作業終了~。
現行の世代ではミッション内部に取り込まれている事が多いこのセンサー。
外付けにされているこの世代のドイツ車では結構トラブルが多いです。