VW パサートB7 1.4tsi エンジン不調
詳細解説はYouTubeにて公開中!
2012 VW PASSAT B7 1.4tsi
エンジン不調 エンジンチェックランプ点灯で入庫しました。
・長距離走行後エンジンが急にかからなくなった
・エンジンがかかりにくい
こういった症状が出ているそうです。
早速診断していきます。
主な故障メモリーは
・混合気がリッチ過ぎる(空気に対しガソリンが濃すぎる状態)
・燃料システムの圧力低下
など。
燃料圧力を測定します。
針がブルブルして安定しない。おかしい
一旦置いておいて
プラグを外して確認してみると
真っ黒。
かなり濃い燃焼状態であることが解ります。
ラムダセンサー(O2sセンサー)の値
λ(ラムダ)値が0.7表示です。
λ=1 理想的な燃焼状態
λ> 1 空気量過剰(リーンな混合気)
λ< 1 空気量不足(リッチな混合気)
となるため、かなりガソリンが濃い状況です。
吸入経路の詰まりは無さそうなため
インジェクター(燃料噴射装置)の後ダレが原因??
プラグホールにHCテスターを入れて濃度を測ると
数値が上がっていきます。
4つのシリンダー全てでHC反応有り。
何かがおかしい。
オイルフィラーキャップを開けてみるとガソリンの匂い
オイルにガソリン混じってる?
オイルレベルゲージにHCテスターを入れます
オイルにガソリン混入が確定です。
インジェクターが4本ともガソリン漏れという可能性は考えにくい。
そうなると可能性が有るのはここだけです。
高圧燃料ポンプ
外して確認してみるとエンジン側へガソリンが漏れていました。
高圧ポンプ交換と
ガソリンで希釈してしまったエンジンオイル/フィルター交換に決定!
外した右側の不良ポンプは先端が短くなってしまっています。
破損で可動領域を超えたことで燃料が漏れ出たのかもしれません。
高圧燃料ポンプの交換で燃料圧力も安定。
ガソリンがエンジン側に流れてしまっていたため
針が安定しなかったワケですね。
ラムダ値もほぼ理想の1付近まで改善しました。
海外の故障事例を調べるとVWではまあまあよくある故障のようです。
まあまあよくあって欲しくないですね!
ガソリンで希釈されたオイルは若干量が増えてシャバシャバした状態でした。
潤滑不良によるエンジン側のトラブル等が無かったのが救いです。