S15 シルビア SR20DET エンストする
詳細解説はYouTubeにて公開中
貴重なストック状態に近いS15 シルビア SPEC-R
シルビア好きとしてまず一礼。
ギアを入れるとエンストしてしまうとの症状で入庫。
まだOBD2コネクターのない車両のため
変換カプラを使用し診断します。
世代も世代です。当然のように故障メモリー無し。
アイドリングからギアをローに入れるとエンストします。
そしてローに入れた状態だとエンジンがかかりません。
しかもこの症状が出たり出なかったりで厄介です。
同時にエンジン不調の症状もあり..
燃圧は安定しています。
オイル漏れでイグニッションコイルがオイル没していたり..
ブーストセンサーの配管が付いていなかったり..
これはこれで処置をしました。
本題のエンスト症状。
ギア入力で即!エンストするため
センサーの不調等によるものではなく
制御側によるものな気がします。
ギア入力信号に関わる部分といえば
ミッションに刺さっているニュートラルポジションスイッチ。
ニュートラルかギアが入った状態かをON/OFFで検知します。
これが絡んでいるんじゃなかろうかということで点検。
ECUはセンサー信号の切り替えを検知できています。
ニュートラルポジションスイッチを強制ショートさせて
常時ニュートラル信号に固定してECUを騙してみます。
エンストしません。一時的に症状改善。
やはりギア入力信号がECUに入力されると何かが起きる。
ギア入力時の点火状態を確認すると
ギア入力でクランキング→スパークせず
ニュートラルでエンジン始動→ギア入力で点火カット
これはどう考えてもおかしい。
ECUご開帳~
基盤洗浄でフラックスを落としてみると
チップがクラッシュしたり腐食している場所を数個所発見!
ECU故障で確定です。
推測ですがオイル漏れでオイルに漬かり切っていたイグニッションコイル。
ここからリークした電気が原因でメインECUにダメージを
与えた可能性が否定できません。
オイル漏れという1つ目のわずかな故障が原因で
ECU破損という2つ目の大きな故障を招いた可能性大です。
今回は中古ECUに交換で症状は改善。(新品廃盤)
定期的な点検や普段の小さな気づきから
1つ目の故障を潰すことがやはり大事ですね。